Fー100D スーパーセイバーの完成記事から、大分経ってしまいました。
その後色々ありまして、中々次がアップ出来ずに、今になって
しまいました。
Fー100D スーパーセイバーが完成した事で、少し大袈裟かも
しれませんが、自分の中にある何かが、一つ吹っ切れたような
気持ちになっていました。
次に何を作ろうかと考えていたのですが、今までずっと作りたいと
思っていても、少し大物であったり、手間が掛かりそうで躊躇していた
アイテムでも、今までよりもチャレンジする意欲がアップしている
感じがするのです。
そんな事を思いながら、クラブの仲間に「次は2018ろうがんず杯に
出品するぞ!!」と、遊び半分に言っていたら、家野良さんが
「よし!それじゃ私も出そう!」と言い出し、次にそれを聞いて
蛮尾さんが「家野良さんが出すなら儂も出す!」と言い出したので、
言い出しっぺの私としては、今更後には退けない状況になって
しまいました。
こうなった以上は、何を作って出品するかを、本気で探さなくては
いけません。
最近手に入れた「イタレリ1/48 TRー1A/B スカイパトロール」が、
色んなイメージにピッタリ合いそうな気がしたので、このキットで
もっとアイデアを詰めて行く事にしました。 ↓
001
このキットは今年の6月に、江東区牡丹にある老舗模型店の
「ピンバイス」に行った時に店頭で見つけた物で、キットの存在は
知っていましたが、昔のホークのキットを焼き直した物ではないかと
疑っていました。
しかし今時¥2,000-と言う、とても格安と感じるお値段に、失敗しても
許せるだろうと思い、購入したのです。
家に帰って箱を開けてみると、どうやらイタレリオリジナルキットの
ようでした。(一安心)
まあ今の目で見ると、凸モールドでパーツ数も少なく、ホークの
親戚のようなキットと言えなくもありませんが・・・。(^_^;A
キット自体は素性も良く、細かい事を言わずに(?)、おおらかな
気持ちで作れば(?)、とても楽しめるのではないかと思います。
(条件付きか!?)(笑)
※《TRー1AはロッキードUー2スパイ偵察機を大型化した改良型の
Uー2Rと装備違いの同型機。
TR(戦術偵察を意味する) = 配備先のイギリス政府に配慮した名前。
TRー1Bは複座型。》
さてどのように作ろうかと考えてみたのですが、ろうがんず杯の
サイズ規定では、ジオラマは幅40cm × 奥行き40cm、高さ(一応)
制限無し、単品は(一応)サイズ制限無し、となっています。
当初ジオラマで作ろうかと考えたのですが、そもそもキットの
全長が40cm、翼幅が68cmあるので、ジオラマは諦めて、スタンドに
載せた単品仕様で、エントリーする事にしました。
スタンドに立てて機体を展示・・・だけでは芸が無く、機体の形状も
胴体・主翼共に細長くシンプルなので、何かもう一捻り欲しい所です。
当初ジオラマで考えていた背景のイメージを、スタンドのベースに
採り入れて、ゆっくり回転させる事にしました。
機体最後尾にあるジェット排気口には、オレンジ色のLEDを高速点滅
させて、ジェット噴射のイメージを出す事にします。 ↓
002
超高高度飛行中に、主翼端左右にあるポジションライトが果たして
点灯しているのか?と言う疑問はありますが、まあプラモデルですから、
そこは多少目立たせるためのポイントとして、光ファイバーを使って
点灯させます。
(想定よりも全然目立たない(~_~;)・・・が、諦めてこのまま) ↓
003
そして機体の塗装・マーキングは、スパイ活動中の艶消しブラックでは
地味すぎるし、NASAが使っているTRー1Aの指定塗装の全面ホワイトは、
今一パンチに欠けて好みでは無いので、U-2をNASAが使っていた時の、
黒とシルバーのマーキングを参考にして、黒部分をメタリックブルーに
置き換えて、塗装します。
その時のイメージスケッチ(落書き(;^_^A) ↓
004 TR-1 アイディアスケッチ
005 TR-1 アイディアスケッチ
これで少しは色気が出て、派手さも増して来た感じがします。
大まかなイメージが出来て、ろうがんず杯までの日にちを逆算すると
約3カ月位あるので、これなら気を抜かないでサボらずやれば、何とか
なりそうです。
そしてろうがんず杯のエントリーフォームが発表されるまでに作業を
進めておこうとしていたのですが、これが中々思うように進みません。
あっという間にろうがんず杯のエントリーフォームが発表されても、
まだ形になりません。
締め切りギリギリでようやく形をでっち上げて、エントリーしました。
数日後、ろうがんず事務局から一次審査の結果発表の連絡があり、
何とか通過出来ました。(;^_^A

実際に飛行しているTRー1Aから撮影したと思われる地上の写真が、
ネットにアップされた画像があったので、その画像を利用して円盤状に
カットし、プラバンに貼り付けて、回転させる事にしました。
A-4 の用紙にプリントアウトした画像を、ギリギリ最大のサイズで
円盤状にカットするので、それがピッタリ入る大きさで縦横のサイズを
決め、市販のターンテーブルを使って回転させるので、その高さが
収まるように、スタンドベースの高さサイズを決めました。
スタンドの支柱になるブームの部分を、当初Φ2ミリ程度の真鍮線で
作ろうと思っていたのですが、丁度良い長さの物が手元に無かったので、
持っていたΦ1,6ミリの真鍮線2本で代用してみました。
ところが機体の重量が意外に重く、支えきれません。
これでは多分、Φ2ミリを使っても安定しないと思い、強度が出そうな
3ミリと2ミリのプラバンを箱組みにしてブームを作る事にしました。
スタンドのベース部分は、25cm × 25cm × 高さ56mmで、ブームの
高さを約30cmに設定しました。

中々作業がはかどらない中、用事が出来て9月後半から10月始めに
かけて、10日間全く作業が出来ませんでした。
この時点で、時間的にはほぼ絶望的な感じになってしまいました。
しかし、折角一次審査を通過しているのに、このまま諦めるのも残念
なので、結果はともかく最後まで手を動かし続ける事にします。
手は動かしているものの、スタンドベースの内部工作・配線・ブームの
工作等、結構手間食って、肝心の機体の工作が、殆んど進んでいません。
制作途中のブーム。 ↓
006
ベースから電源供給をするので、中の空洞部分に配線を通している。

既に脳内からは「ムリ・無理・むり・ムリ・無理・むり」と、絶え間なく
赤信号が送られて来ます。
何度も諦めかけましたが、出来ない確率が高いのは既に分かりきった
事なので、ここで一旦脳内無理無理シャッターを下ろす事にします。
「チョッとだけ知らんぷり作戦」を発動しました!
「後は野となれ山となれ作戦」とも言います。(言わないか?)
シャッターを下ろした後は、ただ機械的に手を動かし続ける事に
専念します。
とは言え、あまりのプレッシャーに、時々手が震える事もあるのですが、
そのたび深呼吸をして気持ちを落ち着かせ、作業を続けます。
10月12日に蛮尾さんが心配してくれて、「明日家に伺って様子を見に
行きます」と言ってくれたのですが、そんな余裕は無いので、たまたま
家野良さんが電話をしてきてくれていたので、遠慮したいと伝えて
もらいました。
10月13日(土)夜中の2時50分の頃に、機体内部工作とメンテナンス用に、
胴体背中部分をカットしています。(0,1ミリ・エッチングカットソー)  ↓
007
カット終了。 ↓
008
10月13日(土)朝の4時20分頃。 ↓
009 2018_10_13 朝4時20分
10月13日の午後に蛮尾さんと電話で話して、10月14日に「たまプラーザ
に連れて行ってくれ」と、お願いしました。
10月14日(日)当日の朝8時20分に蛮尾さんから電話があり、「まだ
出来ていないので、先に行ってくれ」と、話す。
この時点で、シルバー塗装の上にマスキングをした状態で、今から
メタリックブルーを塗装しようとしています。
メタリックブルー吹いて乾燥後、マスキングを剥がしデカール貼り。
(10時半頃かな?)
デカールを貼り始めたら、何とイタレリキットのデカールもマイクロの
デカールも劣化していて、バラバラになりかけるのを、震える手で
無理矢理寄せ集めて貼り合わせたのが10時50分頃。
直ぐにプチプチクッション材で包み、箱や紙袋に入れて、家を出た
のが11時丁度位です。
電車に乗って会場に到着したのは、12時30分頃でした。
受け付けを済ませて展示場所を探し、セッティングして展示出来た
のが、12時45分頃です。 ↓
010
お尻がオレンジ色に、高速点滅しています。 ↓
011
蛮尾さんに撮ってもらった写真。 ↓
012
家野良さんに撮ってもらった写真2枚。 ↓
013
014
蛮尾さんも出品しているのですが、さんざん振り回して心配させ、
本当に申し訳なかったです。
でも、連絡を取り合っていたお陰で、会場まで問題なく行く事が
出来、また会場にいてくれたので、セッティングの後は、ようやく
ホッと落ち着く事が出来ました。
本当に感謝しています、ありがとう蛮尾さん。
クラブ仲間のねこやじさんも駆け付けてくれていて、心強いです。
後から、家野良さんも駆け付けてくれました。
コンテストの結果は参加賞のみでしたが、他の作品をみたり、
自分の作品を見てくれた方の参考意見を聞く事が出来たりと、
楽しい時間でした。  ↓
015
しかしやはり、2日近くも寝ていない状態で行ったので、頭があまり
働きません。
作品の出来、完成度に関しては、あり得ないような突貫で製作
したのですから、推して知るべしです。
それでも突貫工事で会場には遅れて行ったとは言え、一応自分が
想定した形の物には無理矢理作り上げて、何とか不参加と言う
不名誉な事態は避ける事が出来、石坂浩二会長にもお会い出来た
ので、本当に良かったです。 ↓
016
また参加出来る機会があれば、今度はちゃんとスッキリした頭で、
余裕をもって行きたいものです。
(当たり前だな・・・・)(;^_^A
以上「ろうがんず杯」ドタバタ参戦記でした。

後で家野良さんから聞いたのですが、いつも使っている
地区センターでクラブの例会をやる時も、たまプラーザの
「ろうがんず杯」でも、やっぱり徹夜して時間ギリギリに
持って来るので、この次もこんな感じなら「でるでる」さん
ではなく「ぎりぎり」さんと呼ばれるだろうと言われました。
新しい名前をもらったので、これからは「鋼の錬金術師」の
「エドワード・エルリック」のように、二つ名を使い分けて
行こうと思います。
「でるでる」「ぎりぎり」「でるぎり」「ぎりでる」
おお!!二つどころか、四つも使い分けられるゾ、スゲー!!